小児科

お子様の立場に立ち、ご両親も安心していただける診療を心がけております。
お子様の病気・怪我など、健康に関するトラブルやご相談には、どんなことでも対応いたします。
乳児健診、各種予防接種も受け付けております。
お子様の症状で、「どこの科で診てもらったら良いのだろう?」とお悩みの際は、まず当院の小児科へご相談くださいませ。

主な治療対象
風邪インフルエンザ風疹麻疹花粉症

風疹とは

風疹とはウイルス感染症の一種です。一般に三日はしかとして知られ、風疹にかかった人は免疫ができ、二度とかからないといわれていますが、まれに再感染することがあります。

風疹の原因

風疹ウイルスにより飛沫感染が原因です。感染した人との密接な接触でも感染します。鼻・咽頭部の粘膜に付着、侵入し増殖していきます。

風疹の症状

発疹が顔面より出現し、速やかに頚部や体幹に広がり通常3日以内に消えます。淡紅色で粟粒大の発疹です。発熱は発疹とほぼ同時にみられ、2~3日で解熱しますが、時に5日以上続くことも。又、熱の出ない人もいます。リンパ節の腫脹は風疹の特徴の一つであり、耳の後ろや後頭部、首にあるリンパ節が腫れてきます。

風疹の治療

風疹ウイルスに直接作用する抗ウイルス薬はなく、治療は解熱剤などの対症療法のみです。

風疹の合併症

合併症としては、関節炎・脳炎・血小板減少性紫斑病などを合併することがありますが、予後は良好です。

風疹の注意点

妊娠初期に風疹にかかると脳や目に障害をもつ新生児が生まれる可能性があるので、女性は早めにワクチンをうっておきましょう。

風疹の予防

1歳代と小学校入学前の1年間に2回接種します。

保護者も、ワクチンを受けていない、抗体がなくなっている場合には、必ずワクチンを接種しましょう。また父親がワクチンを受けていないと妊婦にうつることがありますので、接種が必要です。

※以下の定期予防接種の対象年齢の方は、無料で接種できます。(第2~4期は、平成25年3月末日までに接種した方に限ります)

  • 第1期 満1~2歳未満
  • 第2期 平成18年4月2日~平成19年4月1日生(小学校就学1年前)
  • 第3期 平成11年4月2日~平成12年4月1日生(中学1年生相当)
  • 第4期 平成6年4月2日~平成7年4月1日生(高校3年生相当)

詳しくは白子町役場保健福祉課健康づくり係 電話: 0475-33-2179

麻疹

麻しんはどんな病気ですか?

麻しんは「麻しんウイルス」によって引き起こされる病気で、小児のウイルス性疾患としては重症の疾患です。感染すればほとんどが発症します。生後半年の間は母親からの抗体があり、あまり発症しませんので、患者の大部分は乳幼児です。日本ではアメリカと比較して予防接種率が低く、問題となっており、死亡例の報告もあります。

麻しんの症状

麻しんは患者からのせきや鼻水で感染します。感染してから発症まで10日から2週間ほどかかります。38-39度ほどの高熱が3-4日続き、機嫌が悪く、くしゃみ、鼻水、激しいせき、目やにや目のまわりが腫れぼったいこと、目の充血、嘔吐、食欲不振等が見られます。この時期を「カタル期」と呼び、コプリック斑という特徴的な白斑が口内の頬の粘膜に出現します。その後、熱は一度下がるように見えますが、再び高熱(39-40度)となり、同時に小さな赤い発疹が2-3日で全身に広がります。この時期を「発疹期」と呼びます。その後は次第に解熱し、発疹は広がった順に色素の沈着を残して消えていきます。この時期を「回復期」と呼びます。解熱後3日経過するまでは登校停止となります。

麻しんの診断と治療

上に述べたような典型的な経過をたどれば診断は比較的容易ですが、母親からの抗体の影響や予防接種の効果で、発熱の期間が短く典型的なコプリック斑や発疹が現れない場合もあり、診断が難しい場合もあります。確実な診断には血液中の麻しんに対する抗体の測定を行いますが、結果がわかるまでに2週間以上かかります。

治療は保温、安静、咳止め、解熱剤使用などの対症療法です。麻しんウイルスに対する特効薬はまだありませんので、定期の予防接種を受けておくことが大切です。細菌による2次感染を起こした場合には抗生物質が投与されます。流行時には麻しん患者との接触を避けることが必要ですが、接触後72時間以内ならばワクチンの緊急接種が発症予防に有効とされています。重症化すると肺炎や脳炎などの合併症を起こし、死亡する場合がありますので、特に乳幼児では症状の変化に注意する必要があります。

麻しん・風しん混合ワクチンについて

最近麻しんの定期予防接種の方法が変わりました。麻しんと風しんの対策を強化する目的で、以前別々に接種されていたものを、混合(MR)ワクチンとしていっしょに接種することになりました。定期の予防接種としては、1期と2期の2度に分けて接種します。1期は1歳から2歳の間に接種します。この時期が最も麻しん・風しんに感染しやすいので、1歳になったらなるべく早く予防接種を受けることが重要です。2期の接種は幼稚園の年長児の時期に受けます。

ワクチンを接種して得られる免疫は、実際に麻しんにかかって得られる免疫より弱く、一生続くわけではなく次第に弱まります。また、まれにうまく免疫が得られない場合もあります。予防接種を受けた人でも、麻しんにかかることがあるのはこのためです。